Accounting Hacks: ビックカメラ、監理ポストへ

2009-01-16

ビックカメラ、監理ポストへ

昨年末あたりから色々ニュースにはなっていましたが、ついに監理ポスト行きになったみたいです。

以下、Bloomberg.co.jpから引用。

1月16日(ブルームバーグ):会計処理見直しに伴い過去の決算数値を訂 正すると表明していたビックカメラは16日、前期(2008年8月期)連結純損益 が赤字に転落していたことを明らかにした。前期中間期に計上していた特別利 益が消失した。東証はビックカメラ株が上場廃止の恐れがあるとして監理銘柄 に指定しており、株価押し下げ要因になるとの見方が出ている。

16日に東証で開示した資料によると、前期純損益は21億4000万円の損失 だった。これまでは41億1000万円の利益としていたが、匿名組合(SPC) 清算配当金49億2000万円の特別利益を取り消した。このSPCは02年8月の 不動産流動化に関与していたが、この会計処理を変更、配当金がなくなった。

ビックカメラにとって少なくともこの10年で初の赤字になる。東証は16 日、市場1部上場のビックカメラ株式を監理銘柄に指定した。有価証券報告書 の訂正を今後提出する予定で、上場廃止基準(有証虚偽記載)に該当する恐れ があるとして投資家に注意喚起する。

岡三証券の鳥浜伸八アナリストは、前期損益の赤字転落は想定できたと前 置きした上で、「監理銘柄指定と一部に報道されている証券取引等監視委員会 による調査の行方が気になる」と指摘、株価には決していい影響は与えないと 予想した。産経新聞などは、有証虚偽記載の疑いで監視委がビックカメラを調 査していると昨年12月に報じている。

家電量販店のビックカメラは昨年12月25日、池袋本店ビルの流動化をめ ぐる会計処理方法を見直し、02年8月期から08年8月期(前期)までの個別決 算と過去5期分の連結決算を訂正すると発表していた。前期中間期に利益をか さ上げした形になり、前期下期には約120億円の増資をしている。

ビックカメラの株価終値は、前日比120円(0.4%)高の2万8920円。


以下、東証からのニュース「監理銘柄の指定について-㈱ビックカメラ-」

<内国株式> 
(1) 銘柄 株式会社ビックカメラ 株式 
(コード:3048、市場区分:市場第一部) 
(2) 監理銘柄(審査中)指定期間 平成21年1月16日(金)から当取引所が
上場廃止基準に該当するかどうかを認定した日まで 
(3) 監理銘柄(審査中)指定理由 有価証券上場規程施行規則第605条第1項
第14号(上場会社が有価証券上場規程第601条第1項第11号a前段(虚偽記載)に 
該当すると認められる相当の事由があると当取引所が認める場合)に該当するため 
(注)株式会社ビックカメラは、本日、同社が平成14年8月に実行した
不動産の流動化に関する会計処理の見直し及び 
平成16年8月期から連結子会社の追加に伴う過年度決算への影響額について開示を行いました。 
当取引所としては、本日の同社の開示内容から、今後提出が予定されている
有価証券報告書等の訂正内容が重要と認められる相当の 
事由があると判断し、同社が訂正報告書を提出した後の審査の結果
いかんによっては上場廃止基準に該当することとなるため、 
同社株式を上場廃止基準に該当するおそれがある銘柄として
監理銘柄(審査中)に指定し、投資者の注意を喚起するものです。


不動産の流動化については色々と要注意ということでしょうか。ちなみにビックカメラの監査法人は「あずさ監査法人」ですね。

0 コメント: